第2回 歯科医師夫婦のつれづれ手帖〜高校野球よもやま話:頑張れ!盛岡大学附属高校
歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、歯科医院を共に営む夫(真面目なのでここではマジオ君)とともに、医院を訪れる人たちに読んでもらうために2014年から書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは二つだけ。
1 必ず毎月、どちらかが書く。
2 内容は、歯科治療以外のこととする。
回想版:第2回 いよいよ甲子園!!盛岡大学附属高校を心から応援したいと思った話
数年前まで岩手県の高校野球といえば、毎回、大谷翔平や菊池雄星を輩出し、全国区でもすっかり有名な「花巻東」と、これまた選抜や夏の甲子園でもよく名前を聞く「盛岡大学附属」の一騎討ちの様相でした。2014年の夏の甲子園出場を果たしたのは盛岡大学附属高校。当時「最後のノック(夏の大会前にベンチ入りを果たせなかった3年生だけのための引退試合の後に行う伝説の行事)」などでメディアに多く取り上げられ、しかも部員全員が「生粋の岩手県出身者」という花巻東の人気は絶大でした。それに対して盛岡大学附属の方は、全国から優秀な選手を集めているなどと非難がましいことをいう方もいたものです。
しかし、盛岡附属高校の野球部員たちが毎朝自転車をこいで、学校から遠く離れた練習グラウンドに向かう姿を、通勤途中に見ていました。そして、たまに車をとめて横断させてあげると、全員が自転車をとめて帽子を脱ぎ、「ありがとうございましたっ!!」と叫ぶのです。かわいく思っていたのはマジオ君も同じようで、彼の番はじめての文章はそのお話です。当時、こんな一歯科医院の歯科医が書いた文章が、フェイスブックで知らない方からたくさんシェアしてもらい、「盛岡大学附属」を応援している人がたくさんいるんだな〜」と嬉しく思ったものです。(この文章は2020年12月に書いています)
高校野球よもやま話
〜歯科医師夫婦のつれづれ手帖 vol 2~
盛岡の小さな歯科のお話です。
母校の勝敗に一喜一憂した方も多いことと思いますが、熱戦を繰り広げた高校野球岩手県大会も、盛岡大学附属高校(以下盛附)の優勝で幕を閉じました。さて、盛附野球部といえば、県外からの生徒が多いことで非難されることがたびたびありました。「郷土の代表としてふさわしいのか?」と考える気持ちも、分らないではありません。しかし、私は彼らを応援したいと思います。
私は住まいのある松園で、何度か彼らと遭遇しました。盛附野球部の練習場は四十四田ダムを挟んだ対岸にありますが、そこから県営球場まで自転車で移動します(おそらくは控え選手と思われます)。上り坂でつらそうに自転車をこぎながらも、笑顔で、そして大きな声で「こんにちは!」と挨拶してくれます。とてもすがすがしい気持ちになるとともに、「日本もまだまだ捨てたものじゃないな…」と思いました。
彼らの多くは、「甲子園出場」の夢を持ち、遠く親元を離れ盛岡に集まってきた生徒です。同年代の子を持つ親としては、常に気にかけているであろう親御さんの気持ちも思われます。本来であれば、まだ親の庇護のもとにある子供たちが、見知らぬ土地で暮らす心細さはいかほどでしょう。それに打ち克ち、日々夢に向かって努力している子供たちの決断力、実行力に感心します。たとえレギュラーになれなくても、甲子園に行けなくとも、盛岡で頑張った3年間は、彼らをどれほど成長させ、彼らにとって掛け替えのない宝物となることでしょう。彼らの挨拶を受けると、そう考えます。ですので、私は岩手の代表として盛附野球部を応援します。甲子園での活躍に期待しましょう!!
追伸。息子は某高軟式野球部で、もう一つの甲子園「明石球場」での全国大会出場を目指し!?頑張ってます。本心では、もう少し勉強してほしい…。 (マジオ書)