人生はにゃんとかなる! 〜歯科医師夫婦のつれづれ手帖 vol 64
歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、2010年から歯科医院を営む夫婦が、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年より院内新聞の一角に書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。
ルール1 必ず毎月、どちらかが書く
ルール2 内容は、歯科治療以外のこととする(時々ルール違反あり)
第64回 人生はにゃんとかなる!
今年が終わりに近づいたのに気づいて、本当に驚いた。
年をとるたびに、時の流れが速くなるというのはしみじみ実感していたが、私にとっての今年は年初めから波乱の幕開けで、本当に矢のように流れた1年だった。
まずは、実母が大きな病気に見舞われた。
家に病人が出るということは本当に大変で、一人っ子の私は精神的にも肉体的にも大きなストレスを受け、体重が3キロも減ってしまった。
さらに、歯科医院が10年目の節目の年に入るにあたり、それぞれの事情が重なり長く勤めてもらった職員の退職が重なってしまった。
2010年にここ青山駅前で、マンションの1階のスペースを借りて、歯科医師夫婦、歯科衛生士2名、受付1名で始めた小さな歯科医院だったが、その後、たくさんの患者さんにきていただけるようになり、スタッフも診療スペースも増えて忙しい毎日だっただけに、これは大変なことになるなあ、と覚悟した。
そんな時に、力づけられたのが、年末に「ロフト」で見つけて購入していた猫カレンダー。
その名も、「人生はニャンとかなる」!!
1週間ずつの週めくりになっていて、毎回「プッ」と吹き出さずにはいられないありがたい猫訓示が写真とともに現れる。
子供の頃、野良猫を集めて飼っていたほどの猫好きな私である。寒くて辛い毎日も、このカレンダーを見ると、笑うことができた。
大きな災いも、のちに少しずつ、希望という形に変わっていったのを実感したのは、半年近く過ぎてからだろうか。
新しく入ってくれたスタッフたちが、とても頑張ってくれたおかげで、「何かあったらかけつけるよ」とスタンバイしてくれた後輩歯科医師の助けを借りずに済み、母の病も一山を越した。
担当衛生士が変わってしまい不安に思っていた方もいらしたことと思うが、大きなご迷惑はかけずに済んだのではないかと思う。
それもこれも、ネコ訓示のおかげ?
皆様にも笑い納めにしていただきたく、私の選んだ今年のベスト4を紹介し、今年最後のニュースレターとしたい。
(文:松浦 直美)