おそらく史上最高に安全で、高効果。めんどくさがりやさんのための最強ホワイトニング
こんにちは。歯科医師の松浦直美です。
現在、英国Kings College Londonの審美歯科大学院で学んでいる「歯を守りながら美しく修復する」ためのエッセンスを、ブログで紹介しています。
歯に興味のあるあなたも、全くどうでも良いあなたも、一度、寄ってみて下さいね〜!自分の中の何かが、パチン!と弾けるかも、しれません(^ ^)
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医療ホワイトニングを勧める理由
ホワイトニングに興味がある方はとても多いです。
なんといっても、白い歯はやはり清潔感、美しさの象徴!!
一部芸能人や、お笑い芸人さんの人工的すぎる白い歯がいい、と思っている方は少数だと思いますが
やはり、笑った時の歯が自然な形で白く輝いていると、本当にお顔全体が明るく見えます。
安さや気楽さに惹かれて、街角の「セルフホワイトニング」を試してみた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、やはり歯を本当に白く、そして健康にしたければ、歯科医院での定期メインテナンスと、医療ホワイトニング(歯科医院で行うホワイトニング=オフィスホワイトニング)が絶対お勧めです。
セルフホワイトニングと、医療法ホワイトニングの違いについてのお話はこちら↓
医療ホワイトニングは、過酸化水素をうまく利用することによって、歯を内側から白くしていきます。
効果がやはり、違うのです。
ホワイトニングの効果を最大限にするには
さて、医療ホワイトニング(オフィスホワイトニング)というのは、36%ほどの高濃度の過酸化水素を利用して、歯を一気に白くしていく方法です。
高濃度ゆえ、歯科医院できちんと歯肉を保護し、歯を守るための事前クリーニングや術後のフッ素塗布など、細心の注意を払って行われます。
余談ですが、高濃度ホワイトニング剤を使用したあとは歯はとてもフッ素を吸収しやすくなっており、ホワイトニング後のフッ素の塗布は歯を強くする上でも非常に有効です。
さて、このオフィスホワイトニング、歯は一気に白くなりやすいのですが、欠点は、「後戻りしやすい」こと。
この欠点を補い、白くなった歯をさらに白く、そして持続させるためにお勧めなのが、オフィスホワイトニングの後に行う「ホームホワイトニング」です。(ホームホワイトニングを先に行うこともあります)
ご自分の歯に合わせて作ったトレーに、ホワイトニングジェルを入れて、ご自宅で2時間ほど装着してもらいます。
この組み合わせで、多くの方が6〜7段階ほど歯の明るさがアップします。(写真は、この「段階」をしめすシェードガイドです)
多くの方、と申しましたが、年齢の高い方、または歯の色がグレーぽい色の方などは、
効果が出るのに時間がかかったり、ホワイトニングの短期間での繰り返しが必要な場合もあります。
ご自分のホワイトニングをどのように計画するかは、かかりつけの歯科医師や歯科衛生士に相談してみましょう。
オフィス+ホームはやはり強い
大学院の課題論文の中に、とても興味深い研究があります。
患者さんに、オフィスホワイトニングだけを行なった場合と、その後ホームホワイトニングを1週間行なった場合を比べた研究です。
オフィスホワイトニングを行なった方達の平均シェードアップは6段階。
これでも、十分な効果です。
その後、ホームホワイトニングを行った方達はというと。
なんと、1週間でさらに3段階アップして、9段階以上へのシェードアップが見られました。
ホームホワイトニングを1週間でストップし、その後は少しずつ色が戻っていくのですが
オフィスのあとにホームを行なった方達は
3ヶ月経っても、シェードは7段階アップをキープしていました。
対して、オフィス飲みで終わった方たちは、はじめの6段階アップから
1週間で5段階へさがり、3ヶ月後には4段階まで下がっていたのです。
もちろん、やらないよりはずっとよい結果ですが、
1週間の追加のホームホワイトニングでこのくらい明度が上がるのであれば
もう少し頑張ってみようか、という気になりますよね。
面倒を最小限にする最強レシピは
上記の論文は、海外のものなので、使用しているホームホワイトニング製剤は一般的に日本の歯科で処方されている10%のものより少し濃度が高い16%、そしてオーバーナイト(眠っている時間に装着する)使用です。
最近、日本においても、16%のものが2種類ほど、正式に認可されています。
当院では、オフィスホワイトニングの後に、ホームホワイトニングを長く行うのが難しい多忙な方や、私のような面倒くさがりの方には
この16%のものを使用して、1週間から10日ほどの使用を行います。
装着時間も、10%のものに比べると1時間半ですむので、比較的行いやすいですね。
オーバーナイト使用はしないようにと指示する歯科医院もありますが
この濃度のものであれば、オーバーナイトの使用でも問題はありません。
眠る時にぱちっとはめて寝てしまう使用方法は、日中の使用よりも行いやすい、と思われる方も多いです。
しかし、知覚過敏(歯がしみる)や歯茎への刺激が出やすい方は、やはり1日の使用を1時間半までにした方が安心です。
36%の過酸化水素を使用したオフィスホワイトニング、しっかりとフッ素塗布、そして16%のホームホワイトニングを1週間。(または10%を2週間)
これが、現在最も安全で、効果のあるホワイトニングのレシピとして、当院では使用しています。
個人輸入などで、20%、30%などの高濃度のホワイトイング剤が手に入りますが、これは大変危険です。
高濃度になっても、効果は変わらず、かわるのは装着時間だけ(短くなる)です。
歯や歯茎にダメージをあたえますので、個人での利用はしないようにお願いします。
また、医療ホワイトニング(オフィスホワイトニング)として提供されているホワイトニング剤が、「認可製品」であることも重要です。
このブログでも何度もお話ししていますが、オフィスホワイトニングでも、ホームホワイトニングでも、
国内で「認可」された安全な製品を使用することを、当院では肝に銘じています。
原料代は高額になり、医院としての利益は少なくなるのですが(トホホ)、国内の認可を取ることはとても厳しく、その分効果と安全性が保障されているからです。
医療ホワイトニングを提供していても、過酸化水素に独自の材料を混ぜて、原材料費を安く使用している場合もありますので、この点は注意が必要です。(法律上は問題ありません)
安全な認可製品を使用し、オフィスとホームを組み合わせた最強レシピで白い歯を手に入れたら、あとは後戻りの具合により、定期的に追加のホワイトニングを行うだけで十分になります。
ホワイトニング生活を始めるのは、意外と簡単なのです。
参考文献
Matis BA, Cochran MA, Wang G, Eckert GJ (2009) A clinical Evaluation of Two In-office Bleaching Regimens With and Without Tray Bleaching. Operative Dentistry, 34-2,142-149
最後までお読みくださり、ありがとうございます(^_^)
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