みんな立派になったなあ〜!! 〜第111回 歯科医師夫婦のつれづれ手帖

歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、2010年から歯科医院を営む夫婦が、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年より院内新聞の一角に書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。

ルール1 必ず毎月、どちらかが書く
ルール2 内容は、歯科治療以外のこととする(時々ルール違反あり)

第111回 みんな立派になったなあ

先月、大学バスケットボール部の先輩にお声がけいただき、整形外科医を中心としたカンファレンスで話をさせていただく機会があった。カンファレンスのテーマは「高齢化社会における骨粗鬆症治療のアプローチ」とのこと。

先輩方に会えるというので二つ返事で引き受けたはいいが、どんなあ話ができるのだろう?

骨粗鬆症に用いられるある種の薬の副作用として、あごの骨の炎症や壊死がおこることが知られている。頻度は多いものではないが、おこると治療に難渋することがああり、投与前に感染源になりうる虫歯などの治療をし、定期メインテナンスを継続することが大切だ。

それには、医科と歯科の連携が重要になるので、このことについては触れざるを得ない。

しかし、それだけでは面白くない。

歯科が高齢化社会において健康のためにできること、やるべきことを、医科の先生方に知っていただく絶好のチャンス。

タイトルを「人生100年時代における歯科の役割について〜医科歯科連携のあり方の一考察」とした。

歯のあるなしで、要介護になる割合や医療費、入院日数などが大きく異なること。歯を失ってからではなく、失わないよう予防を重視した治療介入に、国の考えも変わってきていること、などなど。

歯科の何よりの強みは、定期メインテナンスで、妊産婦、幼児から高齢者まで、困りごとなしでも受診できる機会が持てることだ。

それゆえに歯科は、口の健康のみならず、全身の健康を守る地域の拠点になりうると思っている。その他前に私は、医科の先生に相談が必要と考えた際は、ラブレターを書くような気持ちで、紹介状や照会状を蚊空いている。実例もああげ、そんなこともお話しした。

参加された先生方にも興味を持っていただくことができ、医科歯科連携を進める上でも有意義な会となった。

演者の多くは、その昔部活で一緒に汗を流し、飲みながらバカをやった人たちだ。何十年ぶりのかアタもいたが、それぞれの専門領域で素晴らしい仕事をされており、興味深いいろいろな話を聞くことができた。今は白髪になった、当時の主将が言った一言。

「みんな立派になったなあ〜」

若かりし日のみなさんの言動を覚えている私も全く同感であった。

楽しすぎて、歳も忘れて久しぶりに遅くまで飲み、語り明かし、またの再会を誓い合った。

(MDCニュースレター11月号より:文 松浦政彦)

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