ラミネートベニアで、スマイルをデザインする!その2

こんにちは。歯科医師の松浦直美です。

現在、英国Kings College Londonの審美歯科大学院で学んでいる「歯を守りながら美しく修復する」ためのエッセンスを、ブログで紹介しています。

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大学院2年目は、実際の患者さんに行った治療を、3つ、パワーポイントやレポートとしてまとめて提出する、という課題があり、「ラミネートベニア」も課題の一つです。

ラミネートベニアとは、爪に貼り付けるネイルチップ(付け爪)のように、歯の表面に薄いセラミックをしっかりと接着させて歯の色や形を美しく蘇らせる、審美治療です。

今回は、若い頃の矯正治療をきっかけに、口元が内側にさがり、年齢とともに笑った時の歯の見え方が気になっていた友人の口元を改善すべく、上の前歯6本を、ラミネートベニアで治療することになりました。その時のお話はこちら↓

Contents

スマイルデザイン

まずは、「計画」です。

模型上で、噛み合わせや、お顔との関係、歯の幅、大きさなどを考えて、デザイン。

専用の「ワックス」で、歯の形を再現していきます。

歯を削らずに、未来の歯並びがわかる!モックアップシミュレーション

次に、「モックアップ」。

ワックスでデザインされた歯を、プラスチックで再現した、まさに「つけ歯」。「クリップオンモックアップ」などと呼ばれ、歯を削る前に、イメージを膨らませることができます。

なんと歯を全く削らずに、ぱちんとはまってしまいますよ。

前回お話しした安静時の口元「レストポジション」

モックアップをはめてみると、しっかりと歯の先が見えています。

治療前

モックアップ装着後

歯を削るのは、モックアップの上から。ミニマル、ミニマルです。

モックアップで治療後のイメージが掴めたら、いよいよ治療開始。

表面の歯を少しだけ削って、セラミックを接着させるスペースを作ります。

とはいえ、今回のように「付け足す」目的が主な場合は、歯を削る量もごくわずかで、計画したモックアップの上から、ラミネートベニアを装着するのに必要な厚さ分を削っていきます。

モックアップを装着し、その上から削っていくことで、必要最小限の切削に抑えることができます。実際はほとんど削られていない部分も多いですね。

ラミネートベニアの接着

繊細なラミネートベニアが出来上がりました。大切に、スポンジの入ったケースで技工所から届けられます。

治療前

治療後。歯が長く、ふっくらと前方に出たのがわかります。色も綺麗に、大きさのバランスも、計算されています。

違う向きから見た、治療前。

こちらも、自然な噛み合わせになり、形も女性らしくふっくらとしています。

スマイルの際、下唇のラインに沿ってに上の歯の先端が並んでいるのが美しいとされます。まさにその通りに実現。

反対側からみたスマイル。生き生きとした感じが伝わりませんか?

まとめ

いかがでしたか?

「スマイル」がデザインできる理由、おわかりいただけたのではないかと思います。

特に、年齢を重ねると歯が短くなるため、歯に厚みと長さを加えることで、劇的な若返りが期待できます。

まずは、信頼できる歯科医師、歯科技工士との綿密な計画。

そして、モックアップによって治療後のイメージを患者さんにしっかりと持ってもらうことが、治療の成功の秘訣です!

ラミネートベニアに興味のある方は、ぜひ、歯科医院で相談してみてくださいね!

ラミネートベニアは保険適応外です。
歯科医院によりますが、1本につき10~15万円ほどの費用がかかります。

 

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