ラミネートベニアで、スマイルをデザインする!!
こんにちは。歯科医師の松浦直美です。
現在、英国Kings College Londonの審美歯科大学院で学んでいる「歯を守りながら美しく修復する」ためのエッセンスを、ブログで紹介しています。
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今回は、大学院課程も2年目に入って2回目の臨床課題、「ラミネートベニア」のお話です。
ラミネートベニアとはなんぞや?
そうですね〜、爪につける薄いネイルチップ(付け爪)をイメージしていただくとわかりやすいです。
歯の表面に、薄いセラミックを接着させて、歯の色や形、長さ、といった「新しい歯の見た目」を作り出すことができる治療法です。
「クラウン」という被せ物に比べると歯を削る量もかなり少なくできるため、歯の「長さ」や「厚み」など、加齢とともに気になってくる前歯の悩みをMI(Minimal Intervension:最低限の切削)で治療できる、優れた方法なのです。
まさに、スマイルをデザインする、と言っても過言ではありません。
今回、課題提出に協力してくれた患者さんは、私の親友であり、長年の患者であり、そして同じ歯科医師であるYさん。
彼女は、学生時代に矯正治療のために上の歯を2本抜歯していて、そのために少し上顎が引っ込んだ噛み合わせになっているのですが、年齢を重ねるにつれて、口元の引っ込みが気になり、笑っても上の歯が綺麗に出ないことが気になっていました。
先ほど、歯の長さや厚み、と言ったお話をしましたが、これはなかなか一般の方にはイメージしにくいものの、かなり「年齢」を感じさせる要素なのです。
そして、そのことに気づいていない方がとても多いのも事実。
どんなに綺麗に化粧をしようとも、短く、薄くなった歯は、如実に年齢をあらわにしてしまいます。
会話をしている合間のちょっとした口元。
『レストポジション(休んでいる口元)」といって、意識的に笑ったり、キメ顔を鏡で見る時には気づかない、無意識の口元。
この時に、歯が見えないと、年齢を感じさせてしまいます。
実際、レストポジション での歯の見え方は、30代までは3.45ミリほどあるのに対し、40代では一気に1.6ミリ、50代で0.95ミリ、60代で 0.5ミリ、とどんどん減っていきます。
逆に、下の歯はよく見えるようになります。
30代までは0.6ミリほどしか見えなかった下の前歯は、70代では2.8ミリも見えてしまい、年齢を感じさせる口元の大きな要因になっています。
上の歯が見えなくなる原因としては、長年使ってきた歯が擦り減って短くなったり、上唇の筋力も衰えて下がってくるためとも言われています。
友人の場合は矯正治療によって上の歯を2本抜いているため、口元が内側に下がり、年齢の割にはさらに歯が見えにくくなっているのがわかります。
歯科医師である友人は、そのことにちゃんと気づいていて、ラミネートベニアを前歯に装着することで、短くなった歯を長く、そして厚みをつけることで、若々しい笑顔が再現できると、以前から治療を希望していました。
課題でラミネートベニアで修復することは、お互い渡りに船だったわけです。
次回は、実際に治療で、どのような変化があったかを、お伝えしていきます。
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