月曜日のお弁当 〜第13回 歯科医師夫婦のつれづれ手帖〜
歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、歯科医院を共に営む夫(真面目なのでここではマジオ君)とともに、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年から書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。
1 必ず毎月、どちらかが書く。
2 内容は、歯科治療以外のこととする。
歯科医師夫婦のつれづれ手帖Vol 13 月曜日のお弁当
「私も同じように働いているのに、不公平だ!!」と、妻に言われたのが始まりでした。確かに当院では、妻も歯科医師としてほぼ毎日朝から晩まで働いています。長女が生まれたのを潮に退職し同居した義母にも、家事一般について助けてもらっています。洗濯や食器洗い、フロ掃除など、できることは私もやってはいましたが、それでもなお、妻にかかる負担は大きいものがあります。なかば強制され、「それでは…」と始めたのが、月曜日の朝食準備と弁当作りです。
妻が子連れで1年ちょっと留学していた際には、朝晩の支度は自分でやってました。しかし、一人用の勝手な食事と弁当作りでは話が違ってきます。限られたスペース(だが、埋めるとなると広い)に、バランス良くおかずを配置せねばならず、栄養もないがしろにはできません。冷凍食品は使わず、できるだけ野菜を入れることを、自分の約束事としました。当時は長女も家におりましたので、長男そして我々夫婦の分と4つです。とても朝の短時間に仕上げるのは無理です。参考文献をもとに日曜の午後に買い物をし、夕食後に数種のおかずの下準備です。
慣れるまで大変でしたが、ビールを飲みながらの準備は気分転換にもなり、満たされた気分で眠りにつきました(毎日じゃないからだと言われそうですが…)。また何より、空になった弁当箱を見ると、得も言われぬ幸福を感じることができました。
数年たった現在は、日曜日と木曜日の夕食、金曜日のお弁当を担当することもあります。しかし、冷蔵庫にあるもので作るという技術は身についておらず、いまだに前日の買い物は欠かせません。妻には、買ったものは使い切るように温かく?指導されます。そんな時、余らせたごぼうで義母が作ったきんぴらなどを冷蔵庫に発見し、心の中で感謝するのです。(MDCニュースレター2015年7月号より マジオ文)
2021年の今は、お弁当作りは3ヶ月に一回ほどになっているようですよ。夕飯を作っているのは見たことがありません。
おれは、仕事に生きる男なのさ。