第6回 歯科医師夫婦のつれづれ手帖〜11月はふたりとも誕生日でした
歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、歯科医院を共に営む夫(真面目なのでここではマジオ君)とともに、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年から書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。
1 必ず毎月、どちらかが書く。
2 内容は、歯科治療以外のこととする。
11月はふたりとも誕生日でした〜歯科医師夫婦のつれづれ手帖Vol 6〜MDCニュースレター2014年12月号より
本日(11月28日)は、私の誕生日である。この年になると、誕生日が近付くたびに憂鬱になり、何か書類に年齢を書くことがあると、誕生日ぎりぎりでも、「まだ○歳だ、明後日まで・・・」とか思いながら、1歳でも若く書けることに小さな喜びを感じたりする。
その上、夫の誕生日がなんとちょうど一週間前の11月21日。結婚してからというもの、家族で祝う誕生日は、もちろんいつも夫の誕生日が先。ごちそうを作り、「おめでとう!!」と言ってもらい、ケーキを食べる「定番誕生日」をしてもらえるのは毎年夫だけで、一週間後の私の番になると、みんなもう気分は盛り下がっている。ご馳走もケーキもこの間食べたし、「軽くすませるか」になってしまう。そしてケーキの代わりにお茶菓子。家族に誕生日が近い(そして自分より前)の人がいる家庭では、みんなこんな感じなのではないだろうか。
そして究極の「損をした感」は、「まとめられてしまう」こと。父親の誕生日に、離れて暮らす娘が電話をくれた。「お父さん、誕生日おめでとう。お母さんに代わって。お母さん、来週の誕生日おめでとう。」 そうくるか…。
先週の院長の誕生日に、スタッフが素敵なプレゼントをくれた。ワインと美味しそうな珈琲粉。
「お二人分です」
1週間後の私の誕生日。
娘から電話も来ないし、朝顔を合わせてもスタッフも何も言わない。「やはりまとめられたなあ~」と思っていると、昼休みにスタッフが「なおみ先生、誕生日おめでとうございます!!」と、笑顔で小さなケーキをくれた。
夜になり、娘からも「誕生日おめでとう」一行だけの、メールが届いた。
やはり夫の誕生日に比べると「小さい感」はいなめないが、年々憂鬱になる一方の誕生日に、大きな「ほっこり感」をえて、温かい、今年の誕生日であった。 (2014年 MDCニュースレター12月号 のあみ 文)